2010年9月5日日曜日

楽しみになったトライネーション最終戦

 今年のトライネーションが後残り1ゲームになりました。その最終戦であるゲームはシドニーで行われるオーストラリアvsオールブラックスとなりますが、今季最強のゲームを見せているオールブラックスにとって楽勝になると思われていたのが、オールブラックスの諸事情と今日の南アフリカvsオーストラリア戦を見た後ではそんな思いも無くなり、拮抗する激しいゲームが見られるように思えてきました。

 オールブラックスは先々週に南アフリカを破った後2週間のブレイクがありましたが、その南アフリカ戦のゲームが終わった直後ダニエル・カーターが足首かどこかの痛みがズーット続いていることから骨を少し削る手術を受けることになりニュージーランドに戻ってきて直ぐに手術は行われました。その手術は成功に終わったという事ですが、ラグビーゲームには1ヶ月ほど出られないということで今度のオーストラリア戦は出られないことがすでに決まっていました。

 そこで次のオーストラリア戦は今年カーターのバックアップとしてオールブラックスデビューしたアーロン・クルーデンが10番をつけて先発することがほぼ決まっています。他のメンバーは南アフリカ戦とほぼ変更無いことが見込まれていますが、このクルーデンがどんな出来になるか?不安でもあり、楽しみでもあります。

 また今年のトライネーション最終戦を地元シドニーで迎えるオーストラリアは今朝の南アフリカ戦に勝って、調子が上向きのような感じがします。オールブラックスも楽勝にはならないでしょう。すでに9/11に行われるゲームが非常に楽しみになっています。

 南アフリカvsオーストラリアの観戦記を少し。

 先週行われたこの対戦も非常に面白いゲームだったのですが、このゲームもそれに勝るような最後までどちらが勝つか分からない非常に面白いゲームでした。

 ゲームは前半にオーストラリアがあれよあれよという間に4トライをあげ、南アフリカはトライ無しのままペンルティーキック2本の得点だけの6-31という大差がついて南アフリカサポーターからもブーイングが出始めた前半終わりかけにやっとトライを一本返して13-31で折り返します。

 そして後半からは猛烈な南アフリカの反撃が始まります。後半始まって直ぐの44分に一本トライを返して20-31とすると50分にこの日もその長距離キックがズバズバ決まるモーネン・ステインのペナルティーキックで3点追加、その後直ぐにもう一本トライを返し30-31まで詰め寄ります。

 そして60分にまたもやステインのロングキックが決まってついに逆転の33-31となります。後半入って1点もとることが出来なくなったオーストラリアはベンチから出てきたフッカーのSajaファインガが危険なタックルでイエローカードを67分にもらい14人にまでなってしまい36-31となります。これで終わりか?と思えたのもつかの間、オーストラリアはフッカーがいないことからフランカーのデビッド・ポコックが投げ入れるラインアウトから相手のミスもあって鮮やかなトライをドリュー・ミッチェルが取り36-38とオーストラリアが逆転。

 時間は後半の終盤に差し掛かりどんどん盛り上がりを見せていきました。再逆転に向けて南アフリカの猛攻を14人で守り固めるオーストラリアでしたが、74分に自陣22m内でペナルティーを犯して39-38と1点差ですが南アフリカが逆転に成功します。時間も時間なのでこの後南アフリカはボールを持つと時間を掛けて攻めることになります。そして残り2分と言う時間で南アフリカはセンターライン付近でフォワードを使ってラックを作りながら時間をつぶしていたのにそのラックでペナルティーを犯します。

 すでにこの時点ではオーストラリアのキッカーであるマット・ギットウはベンチに下がりベリック・バーンズに代わっていて、このペナルティーを取ったセンターライン近く右端からのおよそ55mのロングキックを誰が蹴るか注目されましたが、ロングキックを練習していた21歳フルバックのカートリー・ビールが蹴ることになります。そしてものすごいプレッシャーの中ビールはこのキックを見事決め、同時にゲームも終了のホイッスルが鳴らされる劇的な逆転勝利をオーストラリアは挙げました。

 この勢いでオーストラリアは次のオールブラックス戦も仕掛けてきそうです。

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