2008年7月24日木曜日

7/24 オールブラックス対ワラビーズ 第1戦の見所

今年のトライネーションはワールドカップ後の過渡期で3カ国どこのチームとも昨年とは事情が違っていてなかなか勝敗の予想がつけにくかったところにオールブラックスがホームで南アフリカに破れ、その南アフリカが先週オーストラリアに破れたことによりますます今年の3カ国対抗戦勝者の行方が分からなくなったと思います。

 それでも個人的にはホームゲームを最後に控えている南アフリカは有利な気がしているのですがどうなることでしょうか?

 オールブラックスにとってはそのトライネーションの覇者として今年も連覇をしようと思うならまだ3戦目ですが、今度のシドニーでのゲームは落とせないものです。

 シドニーではまだその観戦チケットは余っているようなことですが、それでも当日になれば誰もが注目する伝統の一戦に今度もなることと思われ、黄色のサポータージャージで球場は一杯になるでしょう。そしてABのハカの後はまたラグビーでの応援歌としては気の抜ける想いがあるウォーティング・マチルダの大合唱が行われると思います。

 このシドニーでのゲームはNZチームにとってあまり勝てない印象が個人的にはあるのですが、記録的にはこれまで48回の戦いがあってABが29と大いに勝ち越ししています。一番最近のゲームでも05’にはABが30-13と圧勝しているのですが、記録は記録としてあまり今度のゲームには関係が無いかも知れません。それでもあの大観衆の声援はAUSにとっては強い味方だと思います。

 今度のゲームは両者が長年掛けて奪い合っているブレデスローカップを掛けた戦いの初戦であり、クルセイダーズ監督だったロビー・ディーンが率いるようになったワラビーズとそのロビー・ディーンと共についこの前まで一緒に戦っていたものが多く先発するオールブラックスとの対戦であって、またグラハム・ヘンリーの存在が邪魔してオールブラックスの監督になかなかなれないロビー・ディーンがどのようなゲームをしてくるか初めて見られるゲームと言ったところが世間一般的な関心どころにもなっています。

 その実際戦う両者の陣容としてはお互いキャプテンがこのゲームには出られなくなっています。ABのリチャード・マッコウは今週頭には1ヶ月前の足首負傷からやっと練習が出来るまでになり今週末のゲーム出場に期待されたのですが、水曜日のフィットネステストでやはりまだ無理と判断され代わりにはオークランドのダニエル・ブレイドが招集され先発に入ります。

 彼はオールブラックスのジャージを着るのは03’のワールドカップ以来となりますが、ズーットNZ国内では7番のスペシャリストとしてその存在は高く評価されていました。今年はNZマオリに選ばれていましたが、膝を途中痛めマッコウの控えはクリス・マソエに譲っていました。彼の7番も悪くは無いと思います。十分ワラビーズのジョージ・スミスと渡り合えると思っています。

 これによりブラインドサイドにはロドニー・ソイアロが戻り、No.8にはジェロモ・カイノという陣形で対する強力ワラビーズフランカー陣とマッチアップすることになります。先週のワラビーズvs南アフリカで見られたようにスミス、ロッキー・エルソム、そしてパルのブレイクダウンでの働き、スクラムからの動きをいかに封じ込めるかが鍵になるでしょう。

 またワラビーズのキャプテン;スターリング・モートロックは先週のゲームでまたもやシャック・バーガーだったと思いますが、タックルを頭部に受け足元ふらふらでベンチに下がった後回復もまだ十分でないと言うことでこのゲームには出てきません。さすがにモートロックも歳かなといった印象です。彼の体も恐らく全身傷だらけのボロボロだと思います。

 このモートロックの代わりに入るのがこれまですでにベンチ入りはしていた元リーグ制の出身ライアン・クロスが先発に入り、そしてベンチにはこれまたリーグ制から今年のSP14に移籍してきたTimanaTafuがはいります。ライアン・クロスのほうはすでにSP14のフォースでその実力は実証されていますが、Tafuは期待されながらも怪我でほとんどSP14のワラターズには出てこなかったのがオーストラリアA代表としてパシフィックネーションでその実力が見られ始めています。この二人にこれまたリーグ制から移籍してきた過去のあるロテ・ティキリを加えたそのバックス陣の破壊力はモートロックがいなくても十分すごいものです。

 このAUSバックス陣に対するABはこのゲームで少しメンバーを変えています。Wingにトゥイトゥバキ、センターにはコンラッド・スミスでは無くリチャード・カフイとしています。この辺りはワラビーズのリーグ制出身者と比べるとやや外見的には劣るのですが、実際のゲームではどのようになるか楽しみでもあります。

 そしてマッチアップとして当日絶対に取り出される話題はどちらが世界No1の10番か?と言ったところでしょう。両軍の10番は今年のテストマッチから共に調子がいいようでこのゲームでもどれだけ彼らが得点に絡んでくるかが見所でしょう。
 
 ABサポーターとして杞憂になるかもしれませんが、少し恐れているのはAUSサイドでは12;BerrickBarnesのキックプレイ、ABサイドでは控えにレオン・マクドナルドがいないこと。そしてアンドリュー・エリスがどこまで動くかです。

 オールブラックス
 1;トニー・ウッドコック、2;アンドリュー・ホー、3;グレッグ・サマーベル、
4;ブラッド・ソーン、5;アリ・ウィリアムス、6;ロドニー・ソイアロ(C)、
7;ダニエル・ブレイド、8;ジェロモ・カイノ、
9;アンドリュー・エリス、10;ダニエル・カーター、11;シティベニ・シティバツ、
12;マアア・ノム、13;リチャード・カフイ、14;アンソニー・トゥイトゥバキ、
15;マリ・ムレアイーナ

 16;ケビン・メアラム、17;ジョン・アフォア、18;アンソニー・ボリック、
19;シオネ・ラウアキ、20;ジミー・コーワン、21;ステファン・ドナルド、
22;コンラッド・スミス

 ワラビーズ
 1;BenmRobinson、2;StephenMoore、3;アル・バクスター、
4;JamesHoewill、5;ネイザン・シャープ、6;ロッキー・エルソム、
7;ジョージ・スミス(C)、8;ワイクリフ・パル、
9;LukeBurgess、10;マット・ギットウ、11;ロテ・ティキリ、
12;BerrickBarnes、13;ライアン・クロス、14;PeterHynes、
15;アダム・アシュレークーパー

 16;Tatafu・Polota-Nau、17;マット・ダニング、18;ダニエル・ベッカマン、
19;フィル・ウォー、20;サム・コーディナリー、21;TimanaTafu、
22;ドリュー・ミッチェル

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