2009年10月10日土曜日

オールブラックス東京戦への準備編 その1

 今月末に東京でオールブラックスvsワラビーズのテストマッチが行われますが、日本では少しは盛り上がりがあるのでしょうか?プロ野球などに押されてあまり話題に昇らないまま終わるように思っているのですがいかがのものでしょう?

 しかし対戦を行う本人達はいつものように国代表の栄光と長年のライバル意識で気の抜けたプレイはしないと思われます。まして両軍ともその後に続くヨーロッパ遠征のゲームで使ってもらえるかどうかの判断材料に大きくなると思われるので全力を傾けてくるはずです。

 恐らく両軍ともベストメンバーを組んで来ると思われますが、ワラビーズの遠征メンバーが昨日発表されています。またオールブラックスの方は来週末の日曜日(10/18)に遠征メンバーが発表される予定です。

 ここでそのワラビーズメンバーとオールブラックス選抜に関わるNZ国内情報を少し書きます。東京戦への観戦参考情報としてご利用ください。

・ワラビーズ、7人のキャップ未経験者を含む35人の遠征メンバーを発表。

 ロビー・ディーン監督は日本でのテストマッチから始めてのグランドスラムツアーとなるイングランド、アイルランド、スコットランド、そしてウェールズ戦に加えて平日にも2戦行う計7ゲーム用に若手を多く起用したメンバーを発表しました。

 この平日2戦を含めることから35人の大所帯で、恐らく若手、キャップ未経験者はこの平日戦用に使われ、ベストメンバーは今年のトライネーションで出てきたものたちとあまり代わらないメンバーで行きそうです。

 但しロックのネイザン・シャープは怪我の為外され、これまで7番の控え常連だったフィル・ウォーとプロップのアル・バクスターが他の若手優先のため選ばれていません。そしてスターリング・モートロックが怪我から復帰しています。このモートロックは今回からキャプテンは外され、新キャプテンにはジョージ・スミスでもなくロックのロッキー・エルソム(26歳)が選ばれています。ロビー・ディーンのこれまでの方針ではバックスからキャプテンが選ばれることはなく、年齢的にも妥当な選抜に思われます。

 ワラビーズ選抜SQUAD(年齢)
 バックス(16人);
WillGenia(21)、マット・ギットウ(27)、ベリック・バーンズ(23)、ドリュー・ミッチェル(25)、アダム・アシュレー・クーパー(25)、ラキー・ターナー(22)、ジェイムス・オコーナー(19)、ルーク・バージェス(26)、クウェイド・クーパー(21)、ピーター・ハインズ(27)、スターリング・モートロック(32)、ライアン・クロス(30)、DigbyIoane(24)、RobHorne(20、新)、KurtleyBeale(20、新)、RichardKingi(20、新) 

 フォワード(19人);
ベン・ロビンソン(25)、TatafuPolota-Nau(24)、BenAlexander(23)、ジェイムス・ホーウィル(24)、マーク・チゾルム(28)、ロッキー・エルソム(26)、デビッド・ポコック(21)、ジョージ・スミス(29)、ステファン・モーアー(26)、PekahouCowan(23)、ディーン・マム(25)、ワイクリフ・パル(27)、リチャード・ブラウン(25)、マット・ダニング(30)、SekopeKepu(23)、MitchellChapman(26、新)、DaveDennis(23、新)、MattHodgson(27、新)、SalesiMa’afu(26、新)

・オールブラックに選ばれるのは誰?

 今週と来週にはニュージーランドの国内リーグ戦NZカップにオールブラックスに選ばれそうなメンバーががみんな地元地区に戻ってそのプレイを見ることが出来ます。そして10/18(日)にはその後の東京戦からヨーロッパへの遠征メンバーが選ばれる予定です。そこで今のところこの選抜にかかりそうだと噂されている者たち、そして選抜から外れそうな者たちの話題を少し書きます。

 10番の控えには誰が?
 昨日のカンタベリー対マナワツ戦の後半残り8分からダニエル・カーターが戦列に復帰しています。このカーターの控え、または新たな10番候補として今4人が話題に上がっています。今年カーターがいなかったときに10番をつけていたステファン・ドナルドが引き続き選抜されそうですが、NZカップ戦で活躍の見られるベイ・オブ・プレンティーのマイク・ディレイニー(元ハイランダーズ)とカンタベリーのステファン・ブレッド、そして今年U20選手権優勝チームメンバーのマヌワツ;アーロン・クルーデン、同じくサウスランドのロビー・ロビンソンの誰か一人が選抜されるかも知れないとなっています。

 最近20歳になったばかりのクルーデンとロビンソンは本当に選ばれて欲しい逸材です。今回選ばれなくても今後のニュージーランドを引っ張っていくだろうと思われる2人。けれどクルーデンは最近のゲームでは太ももの故障を抱えながらプレイしているのでプレスキックもしていない状態。恐らく今回の選抜には外れるでしょう。あまり体格的には恵まれない彼ですが、その10番のプレイはカーターに良く似て素晴らしい判断力でチームの得点に必ず絡んできます。

 またロビンソンもU20ではフルバックだったように本来は10番よりフルバックのほうが良さそうだけどこれからまだまだ伸びていきそうな逸材です。彼ぐらいは今後の期待も込めて選ばれても面白いと思います。

 13番には誰が?
 オールブラックス今年のトライネーション最終戦でやっと出てきたイサイア・トエアバがそのゲーム後腰の疲労骨折のため少なくても3ヶ月間は戦列から離れることになったため、ハムストリンングスを痛めてから8/22以来久しぶりにNZカップ戦に今日のゲームから復帰するコンラッド・スミスがセンターの本命となりますが、そのバックアップとしてまた人材不足になりそうです。

 トエアバ以外にはリチャード・カフイがすでに肩の手術で今年は無理になっていて、カンタベリーのケーシー・ラウララが怪我から戻ってきているけど彼はこのNZカップが終わればウェールズのクラブチームに移籍してしまう。そこでウェリントンのタマティ・エリソンが最有力候補になっています。もしかしたらこのバックスには新しいオールブラックスが選ばれるかもしれません。

 Wingには誰が?
 今年のNZカップでトップトライ数を現在誇っているのはホークスベイのザック・ギルフォードです。すでに彼はハリケーンズにも選ばれて活躍していますが、今年はU20選手権優勝チームの一員で活躍してからこのNZカップでは大爆発しています。周りのイスラエル・ダグ、ジェイソン・シューマークなどの助けも有りますが、ゲームごとに得点に絡み続けています。今週のカウンティーズ・マヌカウ戦ではハットトリックの活躍。オールブラックスのレギュラーウィングとしてはジョー・ロコソコ、シティベニ・シティバツがいますが、レリア・マサガが故障でだめになったことにより、ウェリントンのホセ・ギアーか、今年オールブラックスではウィングで使われた同じくウェリントンのコーリー・ジェーンが入りそうですが、この若手ギルフォードは勢いのまま選ばれそうな気がします。

 ハーフバックには誰が?
 ハーフバックはレギュラーとしてジミー・コーワンとブレンダン・レオナルドが居残りそうですが、ピリ・ウィープが足首を痛めたままトライネーションを終えてもまだウェリントンではウォーターボーイとしてグランドを走り回っていてハーフバックとしてゲームには来週も復帰できそうにありません。そこで3番目のオールブラックスハーフバックにはそのウェリントンのアルビー・マシューソンかカンタベリーのアンディー・エリスと言うオールブラックス経験者が選ばれそうです。

 ロックには誰が?
 今年オールブラックスの不振はこのロックに怪我人が続出したことも原因があるでしょう。すでに大黒柱のアリ・ウィリアムスは来年まで戦列から離れることは分っていて、また今年新人として選ばれたホークスベイのブライアン・エバンスもトライネーションから戦列をはなれています。そして急遽今年のトライネーションでレギュラー入りして大活躍だったアイザック・ロスはこのヨーロッパ遠征には選ばれない模様で、残るはトライネーション最終戦で出てきたオタゴのトム・ドネリーとタラナキのジェイソン・イートンという二人のベテランが残ります。幸いアンソニー・ボリックが足の甲を痛めていたのを克服してNZカップではノースハーバーのキャプテンとして復帰しているので彼が再びレギュラーロックとして戻ってきそうです。

 しかしもしかしたら今のニュージーランドの現状ではフランカーでブラインドサイド及びNo.8に使える人材に世界クラスがそろっているのでこのあたりがロックの控えにも併用で使えるように選抜されるかもしれません。

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