2010年2月16日火曜日

スーパー14 10’シーズン ニュージーランドチームの見所

 先週から始まったスーパー14ラグビーリーグ2010、そのニュージーランドチームの見所を勝手に考えて書いています。TV観戦に役立ててください。

ブルース
  人気タレント、そしてオールブラックスがそろっているのにここ2年ほど昔のような輝きを失ってしまったブルースですが、今年はどうなるでしょう。
 相変わらずワールドクラスの選手がひしめき合うのですが、今季最も注目を集めるのが10番と9番に生え抜きではない移籍組みがどのような働きを見せるか?です。ステファン・ブレッドとアルビー・マシューソンは共にオールブラックスへの望みをわずかに掛けて今季移籍して来た。その結果を出せるか?ブルースとしてもこの二人には低迷からの脱出に期待されています。
 また昨年は怪我でオールブラックスから外されたアリ・ウィリアムス、アンソニー・ボリック、ケビン・メアラムそしてイサイア・トエアバがどこまで復帰してくるか?だけどアリには多大な期待が掛かっていたにもかかわらずプレシーズンマッチに出て5分で昨年と同様アキレス腱をまた断絶してしまい今季はすでに出て来れないようになっています。
 イサイア・トエアバは本当に怪我さえなければ素晴らしい素質を持っていると思われるので今季は大事に行って欲しい。そしてこのトエアバが13番、そして12番にルーク・マクアリスターが昔の調子を取り戻せばここ数年低下しているチームの得点力にもっと貢献していけるでしょう。
 このマクアリスターは昨年のオールブラックスでは怪我にもよって期待された実力を発揮できなかったので、昔の輝きをこのシーズンに是非とり戻してほしい人材です。
 そしてこれまた昨年オールブラックスから外されたジョー・ロコソコも注目されるでしょう。そのステップワークの切れ味の低下とハイボールへの対応の弱さからオールブラックスから外された弱点を克服できるか?オフシーズン中はかなり体も絞ってきているようです。昔の切れ味が彼も今季取り戻せるか注目です。
 日程的にはあまり恵まれていないでしょう。前半アウェイが続き、5週目でお休みが入った後9週間連続ゲームが続き、しかも最後の方に南アフリカ遠征が待っています。ただ救われるのがその遠征でチーターズ、ライオンズと当たるのはまだましかもしれません。
 ベスト4には入れればまだましなほうで今季も6~9位ぐらいの予想

チーフス
   昨年は恐らくチームメンバーも驚くほどの結果を出したチームだったと思います。昨年開幕から3連敗してからその後連勝、そしてチームとしては初の決勝まで登りつめたのですが、監督の手腕が十分出たシーズンだったでしょう。その勝利の実感、決勝で破れた悔しさが残っていれば今季も昨年と同じような結果が期待されそうです。
 今季はいきなり南アフリカ遠征から始まりますが、それを乗り切れればスケジュールも楽なほうでしょう。今季もベスト4入りが期待できそうです。
 このチームは超攻撃型のチームとしてバックスに注目が行きますが、今季も他よりは劣ると見られるフォワードがどこまで踏ん張れるかが上位進出のキーになるでしょう。シオネ・ラウアキが怪我さえなければまだまだその主力になりますが、今季からそのポジションNo8を脅かすColinBourkeが注目です。
 そして爆発力のすごいバックスの真価は今季も期待できそうですが、リチャード・カフイがやはりそのキーを握るでしょう。彼が怪我無くシーズン通して出ることが出来たらまたオールブラックスにも復帰できるでしょうが、あまりに彼は怪我が多すぎます。
 またムレアイーナが4週目移行復帰してきたら、それまでフルバックに入るマイク・ディレイニーをどのように使っていくか?
そして昨年は大活躍を見せたレリア・マサガが怪我から復帰してきたらどこまで昨年のような活躍を見せられるか?注目して良いでしょう。
 このチームにはステファン・ドナルドをはじめマイク・ディレイニーとカラム・ブルースという素晴らしいキッカーを3人もそろえるので今季からまた改正されたルールによって相手から得るペナルティーで得点できるチャンスが増えそうです。これを生かすためにより一層バックスの縦のアタックが早く、そして多くなりそうです。

ハリケーンズ
 このチームもスター選手、オールブラックスがたくさんそろうチームでその個人の印象ばかり強いのですが、ここ数年最後まで行けずにその順位ほどには強いチームとしての印象が残らないのですが、それを何時も阻止しているのはクルセイダーズだからでしょう。それが今季はどうなるでしょうか?
 今季そのスター選手がそろう中でも最も注目されているの新人がアーロン・クルーデン。すでにダニエル・カーターの後継者として期待されているほどですが、昨年までの20歳以下の世界ではNo1に成れた彼もこのスーパー14レベルでどこまで通用するか?オーストラリアのジェームス・オコーナーがすでに昨年スーパー14で活躍してワラビーズにも選ばれるようになっていますが、そのようにこのクルーデンも成れるでしょうか?
 このチームはここ数年他のチームにたくさん有望な人材(AlbyMathewson、ザック・ギルフォード、ダニエル・カートパトリック、SergeLilo、トーマス・ワードローム、ロバート・フルーエン)を放出していますが、その穴埋めが上手く行くのか少し不安です。
 違った意味で注目したいのは昨年6月の国内テストマッチにオールブラックスとして選ばれながら怪我で今季シーズンまで一度もゲームに出ていないBrynEvansが本当にオールブラックスとしての実力の持ち主なのか見てみたいものです。
 日程的には前半のほうが南アフリカ遠征もはさみ少し辛いものかもしれませんが、その後のホームでシャークス、クルセイダーズを上手くあしらえたら今季もベスト4には行くでしょう。だけどこのチームはなぜかホームであっけなく負けることがよくあります。

クルセイダーズ
  今年はこのクルセイダーズがまた優勝候補筆頭でしょう。ダニエル・カーターが戻ってきたのも十分な要素ですが、昨年とは違う補給要員が充実したシーズンになりそうです。
 このチームも新旧のオールブラックスがたくさんそろうチームですが、ロックにクリス・ジャックが戻ってきたことは大きいでしょう。上手く今シーズン過ごせればオールブラックスへの復帰も可能だと思います。それが無理でも昨年修行の期間が必要とオールブラックスを降ろされたアイザック・ロスの指導やさすがに高齢に達したブラッド・ソーンの穴埋めには十分すぎる存在です。
 このチームはこのロックのポジションのようにどこのポジションも層が厚い。カーターが怪我をしたとしてもその控えのダニエル・ボーデンも悪くないしまたコリン・スレイドも10番をこなせる。同じことがフランカーにも最前列にも言えて誰が出てきてもオールブラックスを狙える人材がそろっています。
 これまでここのバックスは他のチームより個人的にはやや見劣りする感じでしたが、今年はウィングにザック・ギルフォードとケーシー・ラウララの穴埋めにセンター及びWingにも使えるロバート・フルーエンの加入は最高の補強になるでしょう。ザック・ギルフォードはこのチームに来てより成長すると思われ、フルーエンもウェリントンでは目立たなかったけどここで真価を発揮することが出来るでしょう。また2年目のジェレド・ペインもこのチームの中でどんどん成長しています。
 もちろんライアン・クロッティ- 、ティム・ベイトマン、シーン・メイトランドなどの生え抜きも今季は更に活躍が期待され、コリン・スレイドにとっては間近にダニエル・カーターがいることからたくさんのことを吸収していきそうです。
 日程的には最後の11週から13週まで遠征があり、それが強豪と当たるのが気がかりですが、ベスト4入りは必ず果たすでしょう。今年ブルズを叩きのめしてくれるのはこのチームだけでしょう。

ハイランダーズ
 今年も苦しい戦いが続きそうなハイランダーズ。けれどいつでも熱いゲームを見せてくれます。今年はより攻撃的なゲームが見られると思います。
 このチームに今年は注目の新人が入りました。アーロン・クルーデンと同じく昨年のU20世界選手権で活躍した後サウスランドのメンバーで実力を見せ付けたロビー・ロビンソンが入ります。このスーパー14レベルにはまだ足りないところも多いかもしれませんが、あのジェフ・ウィルソンのようなプレーが期待できる新人です。
 これまでこのチームはズーット得点力不足が言われてきましたが、今年ぐらいからはフルバックのイスラエル・ダグがこのチームにも慣れて動き回りそうですし、昨年のヨーロッパ遠征でオールブラックスに大抜擢されたベン・スミス、そしてカンタベリーから連れてきたジェイムス・パターソンなどはこのチームに得点力をもたらせそうです。またオークランドから移籍してきたマイケル・ホブズも是非期待したい存在です。
 このチームにはジミー・コーワン以外あまり有名なオールブラックスはいませんが、アダム・トンプソンは今年もどのゲームでも重要な存在に成るでしょう。ロックではトム・ドネリーがベテランらしい存在を見せてくれると思いますが、2年目のJoshBekhuisと新たに入ったJoeTuineauは個人的には注目しています。もちろんHaydenTriggsも良い働きを見せます。
 そして今年ぐらいからジェイミー・マッキントッシュも更なる成長が期待されています。このシーズンに結果を出してオールブラックスへの復帰を果たして欲しい存在です。
 このチームは他とは違い選手層が薄いので誰も怪我せずにシーズン通せれば意外と上位に進出できるかもしれません。 

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