2011年10月15日土曜日

10/15 RWC準決勝オールブラックス対ワラビーズの見所

 ニュージーランドにとって今年最大の関心ごとでもあるラグビーワールドカップの準決勝が明日になりました。このオーストラリアとの準決勝が実質のワールドカップの決勝戦とも言われ、ニュージーランドの人、誰もがこのゲームに勝つこと願っています。また心の底では非常に心配しているゲームでもあります。それはやはり対するオーストラリアの強さを認めているからで、絶対的に勝つとは誰もが心の底では思っていないというのが実情でしょう。

 その心配事を少し和らげることがゲーム前日に分かりました。オーストラリアの先発メンバーでフルバックに予定されていたカートリー・ビールが先週の南アフリカ戦で痛めたハムストリングスの回復が十分でないことからこのゲームには出ないようになったことです。

 カートリー・ビールは今年のワラビーズにとって最大の武器の一人でもありました。そのカウンターアタックはどのゲームを見ても相手チームにとっては脅威です。またキッカーとしても長距離のキックを蹴れることがチームとしても武器でした。オールブラックスにとっても彼の存在はゲーム中常にマークしなければならない重要人物だったはずです。それが出られないということで多少ワラビーズの攻撃力が落ちて、オールブラックスのアタックが少しやりやすくなると思われます。カートリー・ビールに代わりフルバックにはアダム・アシュレークーパーがセンターから下がり、センターにはアンソニー・ファインガが入ります。これによりオールブラクスのこのゲームでの攻撃の要と見られているセンター・コンビ=12、マアア・ノヌー13.コンラッド・スミスのラインブレイクチャンスが増えそうです。そしてオールブラックスから繰り出されるキックボールでのカウンターアタックもチャンスが増えることでしょう。

 そしてニュージーランドの人にとってもう一つ心配事だったリッチー・マッコウの足の状態ですが、今週は全く軽い練習だけで過ごしましたが、明日のゲームには確実に出るということ。彼を失ってしまってはやはり精神的にもオールブラックスの勝算は激減するところでした。対するデビッド・ポコックのほうが今やブレイクダウンではマッコウも敵うことは無いようですが、とりあえずグランドに居てくれさえすれば周りが動きやすくもなります。

 今度の準決勝はオークランドで行われる為大きなホームアドバンテージがあるわけですが、さすがにワラビーズサポーターもたくさん押し寄せるようです。けれど今年のトライネーション最終戦、オールブラックスが負けたブリスベンでのゲームのようにはならないでしょう。

 このブリスベンでのゲームとは今回両軍のメンバーとしてはやはりオールブラックスのほうがメンバー的には強くなっている気がします。ワラビーズはブリスベンでのゲームにジェイムス・オコーナーが出られなくてWingにアシュレークーパーが入っていました。また今回はカートリー・ビールが抜けるということになりオコーナーが今回はWingで入ることがプラスですが、カトーリー・ビルが抜けることでプラスマイナス=0といったところでしょう。他のメンバーはブリスベンでのゲームと変わっていません。

 オールブラックスの最大のブリスベン戦との変更はダン・カ-タ-がいないことですが、このゲームが本当の先発となるアーロン・クルーデンはそれなりに頼りになりそうです。確かにワラビーズにとっては最大の狙うべきターゲット、プレッシャーをかけるプレイヤーになるでしょう。けれどこのプレッシャーにはクルーデンも簡単には負けないように思えてます。

 またブリスベン戦での敗因の人物の一人であるWingのザック・ギルフォードに代わりリチャード・カフイが復帰、またNo.8のRadikeSamoに叩き倒されトライを許したアダム・トンプソンはまだ腕の怪我が回復しない為このゲームの控えにも入れないのですが、6番にはSamoの破壊力あるアタックにも対等にぶつかれるジェロモ・カイノが先発で出ます。そしてフルバックにはブリスベン戦でのマリ・ムレアイーナに代わりイスラエル・ダグが怪我から復帰して先発で入ります。これでカウンターアタックと彼の長距離キックボールが攻撃力を上げると思われます。

 確かにオーストラリアはオールブラックより先週の南アフリカ戦で激しく、タフなゲームを経験してきてこのオールブラックス戦への心構えも準備万端でしょう。オールブラックスは激しいデフェンスを披露するようなゲームをまだ経験してなくて、スピードあるチームアタックもあまり見せる必要のないゲームが続いてきました。この点がチームとしての弱点といえばそうなのですが、オーストラリアには疲労も残っているようです。12;PatMcCabeは肩の骨を痛めていて、ワールドカップが終われば手術も必要な状態らしいのですが、このゲームに先発で出てきます。またチームとしても南アフリカ戦以降は全体的に軽めの練習に今週は通しています。

 ワラビーズに取ってはアーロン・クルーデンとピリ・ウィープがターゲットになってくるでしょうが、オールブラックスにとっても対するウィル・ギニアとクェイド・ク-パーが要注意人物であることは変わらないでしょう。先週の南アフリカ戦ではクェイド・クーパーが相手のプレッシャーから全く動きを封じられましたが、このゲームでもギニアとクーパーをどのようにオールブラックスが抑えていくか見ものです。

 このゲームも先週の南アフリカvsオーストラリア戦と同じくキックオフから80分間ノンストップの、一つのミスが勝敗を決める激しい攻防が期待されています。またお互いスピードがキーポイントになるゲームプランのゲームになるでしょう。そして最後にはこのスピードに絶えられなく、また足が止まったチームのほうが負けるようになると思われます。それがオールブラックスでないことを祈るだけです。

 オールブラックス

15.イスラエル・ダグ 14.コーリー・ジェーン 13.コンラッド・スミス
11.リチャード・カフイ 12.マアア・ノヌ 10.アーリン・クルーデン
9.ピリ・ウィープ

8.キエラン・リード 7.リチャード・マッコウ 6.ジェロモ・カイノ
5.サム・ホワイトロック 4.ブラッド・ソーン
3.オーウェン・フランクス 2.ケビン・メアラム 1.トニー・ウッドコック

 16.アンドリュー・ホー 17.ベン・フランクス 18.アリ・ウィリアムス
19.ビクター・ビット 20.アンディー・エリス 21.ステファン・ドナルド
22.サニー・ビル・ウィリアムス

 オーストラリア
15.アダム・アシュレークーパー 14.ジェイムス・オコーナー 13.アンソニー・ファインガ
11.ディグビー・イオアニ 12、PatMcCabe 10.クエイド・クーパー
9.ウィル・ゲニア

8.RadikeSamo 7.デビッド・ポコック 6.ロッキー・エルソム
5.ジェイムス・ホロウェル(C) 4.ダン・ベッカッマン
3.ベン・アレキサンダー 2.ステファン・ムーアー 1.SekopeKepu

16.TatafuPolotaーNau 17.ジェイムス・スリッパー 18.ロブ・シモンズ
19.BenMcCalman 20.ルーク・バージェス 21、べリック・バーンズ
22.ロブ・ホーン

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