今週末にはオールブラックスの北半球遠征の中では難敵となるはずのウェールズとのゲームがあるのですが、それまでの11/18にはアイルランドのクラブチームMunsterとの対戦が行われます。
これは記念マッチみたいなものですが、1905年から始まって1989年までには7回の対戦が過去行われています。その対戦の中でオールブラックスが唯一国代表ではないクラブチームに負けたゲームが1978年にあって、それから30年を経ての記念マッチが行われるよう今年の4月に決められたのです。
とても話題性の高いものだったのですが、残念なことに両軍の国代表メンバーは週末に行われるテストマッチのほうが重要なのでこのゲームには両者とも主力を除いたメンバー構成になります。
特にアイルランドは先週にオールブラックスに負けましたが、今週末のアルゼンチン戦には必勝で、12月に決められる次回2011’ワールドカップの予選シード確保の為の世界ランク8位以内が掛かっています。このためオールブラックス戦で出てきたローナン・オガラなどのMunster所属選手はこのゲームには出てきません。
オールブラックスのほうもウェールズ戦に備えて主力は出てこないメンバー構成ですが、新しいオールブラックスが見られそうです。
ほとんどがこの対戦のため、または負傷者の為の補助要員として北半球遠征にオールブラックスとして選ばれたものが22名に入っていますが、キャプテンはマッコウでもケビン・メアラムでもなくピリー・ウィープが選ばれています。
ウィープはご存知のように昨年ワールドカップ要員として合宿も参加していたのにも関わらず最後の最後にワールドカップには行けなくなったのですが、今年はスーパー14で活躍し、AIR NZカップではウェリントン主将を務め、トライネーションから再びオールブラックスに召集され、アンディー・エリスが怪我してからはジミー・コーワンの後ろ盾としてしっかりとした働きを見せてきてついに栄誉あるオールブラックスのキャプテンとしてこのゲームを引っ張っていくことになりました。先週のアイルランド戦でもそうでしたが、ハカの先導もこのゲームでは見られると思います。
ABの先発15にはこのゲームでオールブラックスデビューとなる2;ベン・フランクス、7;スコット・ワードロームが含まれますが、恐らくこのゲームがこの二人には遠征中最後の出場機会になると思います。他の新人として1;ジェイミー・マッキントッシュはトニー・ウッドコックがアイルランド戦で怪我をして、まして相手を殴ったことからウェールズ戦に出てこれないので、まだ次の機会があると思います。
他のもので5;ジェイソン・イートン、4;ロス・フィリポ、15;コーリー・ジェーン、14;ホセ・ギアー、13;アンソニー・トィトゥバキなどは他の主力が調子いいのでウェールズ戦、イングランド戦にも出てこれないかもしれませんが、このゲームは絶好のアピールゲームにもなるでしょう。
2;コーリー・フリン、6;アダム・トンプソン、8;リーマ・メッサム、10;ステファン・ドナルド、そして9;ピリ・ウィープなどはこの後のゲームでもベンチ要員として重要な役割を働かなければならないのでこのゲームはいい調整ゲームになりそうで、12;イサイア・トエアバ、11;ジョー・ロコソコなどは先発でも使われそうだけれども二人とも今年はテストマッチの出場回数が少ないから出されるような感じ。
同じことが21;リチャード・カフイ、22;マリ・ムレアイーナにも言えるのでウェールズ、イングランド戦では先発に入りそうですが、このゲームでは調整の為後半には出てくるでしょう。
またベンチにはすでに怪我のためにチームから離れてNZに戻ったアンドリュー・ホー、アンディー・エリスの代わりに召集された16;ヒカウェラ・エリオット(ホークスベイ)、20;AlbyMathewson(ウェリントン)が入っていますが、この二人の出場のチャンスは少ないかもしれない。
対するMunsterはハイネケンカップの覇者=ヨーロッパクラブチャンピオンチームとして名前は通りますが、ゲームに出てくるメンバーはやっぱり代表選手を欠くことからかなり普通のチーム力になるでしょう。けれど残るメンバーでも海外からの移籍組みは有名な者も残っています。特にNZ出身のダグ・ホエットとルア・ティポキには注目です。
ダグは昨年までのオールブラックスWingでまだNZ歴代テストマッチでの最多トライ数を保持していますが、ワールドカップまではオークランド、ブルースと同じ釜の飯を食べてきたロコソコとのマッチアップが期待されていました。けれどこのゲームではフルバックに配置されそうです。
そしてティポキは日本でもプレーしていたことがあるので知っている人もいると思いますが、Munsterに移籍前はカンタベリーのキャプテンを務め、そして何よりもNZマオリ代表のキャプテンとして知られているので目の前で母国のハカを逆の立場で見ることになります。どんな心境になるのでしょうか?彼の強力なタックルはまだまだ健在見たいなので同じようなスタイルのアンソニー・トィトゥバキとのぶつかり合いなどは面白そうです。
オールブラックス
15;コーリー・ジェーン、14;ホセ・ギアー、13;アンソニー・トィトゥバキ
12;イサイア・トエアバ、11;ジョー・ロコソコ、10;ステファン・ドナルド、
9;ピリ・ウィープ
8;リーマ・メッサム、7;スコット・ワードローム、6;アダム・トンプソン
5;ジェイソン・イートン、4;ロス・フィリポ、3;ベン・フランクス、
2;コーリー・フリン、1;ジェイミー・マッキントッシュ
16;ヒカウェラ・エリオット、17;ジョン・アフォア、18;ブラッド・ソーン、
19;キエラン・リード、20;AlbyMathewson、21;リチャード・カフイ、
22;マリ・ムレアイーナ
2008年11月18日火曜日
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