このゲームを見に行く車の中で聞いたスポーツラジオの解説が’今回のオールブラックス選抜は史上最悪のメンバーという評論もある’と言っていたのがゲーム始まって2トライ取られ17-3とリードされたときには頭をよぎりました。個人的にはマッコウやカーター、そしてアリ・ウィリアムス、ロドニー・ソイアローなどがいなくてもこのチームは結構強いものだ!フランスも主力を欠くのでお互い状況はイーブンで、総合的には断然オールブラックスが苦戦するかもしれないけど負けはしないと思っていました。
このゲームで期待していたアンドリュー・ホー、ジミー・コーワン、アダム・トンプソンそしてイサイア・トエアバなどはことごとく期待はずれでコーワン、トンプソン、トエアバなどは今後のゲームでは先発に使ってもらえないかも知れないと思ってしまいます。(後で分かったことだけどホーもトンプソンも大怪我に見舞われて今後ゲームには当分出て来れない)
ゲームに負けてキャプテンへのインタビューでムレアイーナが言ったように来週にはもっとコンビネーションなどがスムースに、精度も上がることを期待して”もっと練習しろ!”と言いたい気分です。
また勝ったフランスメンバーがゲーム終了後ピッチをビクトリーランするところを見て改めてこの勝利はすごいことだったんだと実感しました。そんなにすごいこと?とまで思うのですが、改めてラグビー界におけるオールブラックスの認識の高さを感じたような想いとフランスはひそかにこの遠征は勝てると期待していたことが分かったような感じです。
ゲームは最初30分でオールブラックス危うしと言う感じになります。最初の得点もフランス。このゲームからモールを引き倒すのはペナルティーが与えられることが復活して3点を先行、オールブラックスもすぐに相手のハイタックルから3点返しますが、ボール回しやセットプレイなどは断然フランスのほうが上手くて、勢いがあってAB陣地に居座ります。
スクラムからのボールを受けたフランス10番がABのデフェンス4人をなぎ倒してトライを取られた辺りはまだ見るほうも余裕がありましたが、30分にフランスらしい素晴らしい展開攻撃でゴールライン手前まで詰め寄られ、すぐにラックからフッカーに飛び込まれて2トライ目を許し3-17の2トライ差をつけられたところぐらいから球場にも危機感が出てきました。
それを証明するようにその後ABの攻撃でフランス陣地22m内に入り込みデフェンスラインの前でラックからボールを出してブレイクを狙うたび歓声が上がり、最後にトエアバがノックオンでボールをこぼしたときには大きなため息が球場には出ました。
そして前半終了前にこの日2本目のフランスペナルティーから3点を追加し、その直後前半終了サイレンとともにリーマ・メッサムがトライを取り11-17とすると後半はABが逆転してくれるだろうと言う期待感が残り球場の雰囲気もやっと活気づきます。
そのとおり後半始まるとオールブラックスも明らかにスピードを上げ敵陣に攻め込むようになり、ボールをどんどん支配していきます。ペナルティーを3つ取りそのうち2つをステファン・ドナルドがキックで決めて60分には同点17-17にします。この後はベンチからトエアバに代えル-ク・マクアリスター、コーワンに代えピリ・ウィープなども出てきてABが突き放してくれるだろうと思っていたのが、なんだかいつの間にかペナルティーから3点返され17-20となり、ABがガンガン攻め込んできてフランスゴールラインを目の前に迫ったところでマクアリスターのパスがインターセプトされて独走トライを取られ10点差が付く17-27になったときは再び危機感が漂います。
それでもすぐ後ノムが右隅に飛び込んでトライを取った時には最後の逆転勝利への期待感が戻ったのですが、さすがにフランスも最後の5分はデフェンスを固め、ボールをAB陣地に送り込みオールブラックスの逆襲から逃れました。最後は球場全体的には時間経過が分からないままなんだかあっけなく終わってしまった感じでフランスが歴史的勝利を挙げた実感は全く無く、ABが負けてしまってゲームが終わってしまったというのがあまり理解できない様子でした。いつもならゲーム終了と同時に席を立ち帰路につき始めるのがこの日はみんな呆然と立ちすくんで見守っているような終わりでした。

(09’6/13ダニーデンで行われたオールブラックスvsフランスのラグビーゲーム)

(歴史的勝利を挙げたフランスチームのビクトリーラン)
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