このゲームでよかったのはアリ・ウィリアムスがアキレス腱の故障悪化に伴い急遽ロックに先発したアイザック・ロスのパフォーマンス、そしてボールを持ったら一番デンジャラスだったキャプテン;ムレアイーナぐらいで他は期待はずれに終わったといって言いでしょう。
ゲームは27-6と勝ったにもかかわらず負けたイタリアのコーチ陣は大喜び、オールブラックスのコーチ陣は苦虫をつぶしたような顔つきがTVに映し出されて、それが全てこのゲームを象徴したものになりました。
前半からイタリアはキックボールを上手く使い、デフェンスも硬く閉ざして常にボールを敵地に維持させることで得点を狙い続けました。さすがにオールブラックスのデフェンスも22m内は硬く得点を与えたのはペナルティーゴールだけの3点でしたが、オールブラックスは逆にほとんど自陣に居座り続ける格好になって前半は7割がイタリア支配となりました。これは15分になってやっとオールブラックスもイタリア陣地に入り込むようになり22分のジョー・ロコソコのトライなどにより挽回した結果であって、15分まではなんと90%はイタリアがテリトリーを支配することになりました。
後半もオールブラックスは加速させた動きと強いラインブレイクを随所に見せて2トライ取りましたが、全体的にはイタリアに守られ、ボールをすぐに自陣に返されては自陣からの攻撃もかみ合わないところが多く見られた結果、ゲーム終了時にもイタリアが負けたにもかかわらずテリトリーを77%支配したことで、これまで両軍の戦いはオールブラックスが平均50点差をつける圧勝が続いていたのにそれも出来なかったことでイタリアの方が断然成果を上げたゲームでした。
今回のゲームではみんなに課題が残ったようです。一番難問になりそうなのが10番の先発、今回使われたマクアリスターもやっぱり10番より12番かセンターのほうがいい見たい。バックスとの連携がまだ熟成していないせいもあったかも知れませんが、ゲーム開始から15分まで自陣から抜け出せなかったのはほとんどマクアリスターのプレーが原因かも。相手デフェンスラインの裏に小さなキックボールを上げるのを2度見せましたが、誰もそれには反応せず易々とボールを相手に返し、パスもインターセプトされそうなものから走ってもカバーとかみ合わない姿が見られました。
前半は自陣からボールを持ち上がるプランがあったらしいのですが、縦につき上がることはムレアイーナ以外は誰も出来ず後半になってやっとイサイア・トエアバやジョー・ロコソコの動きがバックスでは光りだし、フォワードではケビン・メアラムがこのゲームでもいい動きを見せ、前述のアイザック・ロスのブレイク、そしてNo.8;キエラン・リードなどのフランカー陣がボールを支配するのに活躍しました。けれどどれもかも十分満足いく結果ではなかったようでこれからトライネーション開幕の7/18までは熟成の時間になりそうです。
このトライネーション用の30人のメンバー(フォワード16人+バックス14人)の発表は7/4(土)に行われる予定です。
オールブラックス 27-6 イタリア (前半13-3)
(オールブラックスvsイタリア戦のハイライトは左側のサイトか上記のサイトで見られます。)
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