2009年7月5日日曜日

7/5 09' トライネーション用オールブラックス選抜

 今月の18日(土)オールブラックス対ワラビーズで開幕する今年のトライネーション。そのオールブラックスメンバーが発表されています。

 今年はオールブラックスにとって苦しい年になりそうですが、この30人のメンバーで南アフリカ、ワラビーズに勝つことが出来るでしょうか?一応トライネーションのカップとオーストラリアとの対戦に掛かられるブレディスローカップは保持していますが、今年はもしかしたら両方とも失ってしまうかもしれないことが危惧されています。

 今年のスーパー14を見てみても、またライオンズ戦を見てみても確かに南アフリカは断然強そうな感じ。オールブラックスは今年この南アフリカとは3戦する内2戦はアウェイ戦になる。オーストラリア代表のワラビーズ戦は2戦がホームゲームだけどその初戦のオークランドでのゲームを考えるとチームの熟成はなんだかワラビーズのほうが上のような気がして、今年オールブラックスが勝てるのは後半になってのホームゲーム2試合ぐらいしかないかもしれません。

 今年はかなり弱気な感じですが、それも2年後のワールドカップのことを考えるといいかも知れない思いです。このあたりで一度下まで落ちて建て直しを2年かけて行えばいいのではないでしょうか?これまでの95年、99年のワールドカップではその前年までとても強かったのがいざというときにはオーストラリア、南アフリカのほうが熟成されていたという感じでした。2年後までマッコウやアキレス腱を一度切っちゃうといつ再発するかもしれないという爆弾を抱えることになるダニエル・カーターに頼ってばかりでは地元開催のワールドカップ優勝の夢も敵わないかもしれません。

 今年のトライネーション用のオールブラックスはフォワードはまだ頼れるけどバックスは層が薄くて人が足りないといった感じです。すでにかなりの主力になるべき人を今年は怪我で失っていてその影響もありますが、このメンバーでやりくりするところが主の陣の腕の見せ所となるでしょう。

 メンバー選抜はこの怪我人が多数出たためによる下からの補給的なものに見られますが、6月のテストマッチで活躍したアイザック・ロスのように今後も期待できる人材がこれで出てくるかもしれません。このアイザック・ロスが出てきたのはアリ・ウィリアムスが出て来れなくなったことによる影響ですが、彼はアキレス腱の手術も行うようなので彼の選手生命自体危ないかもしれません。またロックのアンソニー・ボリック(かかと)も抜けることにより、昨年ヨーロッパ遠征に選ばれながらも一度もゲームに出なかったジェイソン・イートンが復活し、6月のテストマッチ途中から呼ばれたブライアン・エバンスも入ります。個人的にはこのジェイソン・イートンには期待しています。

 フッカーでは今年のスーパー14でクルセイダーズのコーリーフリンが早々に怪我で抜け、今回選ばれていますが怪我気味のアンドリュー・ホーをサポートするような形でAled de Malmancheが選ばれています。このあたりは信頼できます。

 またフランカ-陣は今年のオールブラックスの中では最も信頼できるメンバーだと思いますが、膝を痛めていたリチャード・マッコウとスーパー14でのオーバーワーク休暇からロドニー・ソイアロが復帰します。6月のテストマッチでアダム・トンプソンが腕を骨折して戦列から離れるのは残念ですが、7番にマッコウ、そのサポートにタネラウ・ラティマー、No.8にはソイアロが復帰してその控えもしくはブラインドサイドのポジション争いになるジェロモ・カイノ、キエラン・リードの両者がいるのはとても心強い感じです。

 バックスについては特に怪我人の影響が強く出ました。このバックスの得点力が昨年辺りから問題になっていますが、今年もそれは解消されそうには無いと思います。アキレス腱を切ってリハビリ中のダニエル・カーターに代わり司令塔になるステファン・ドナルドは6月のテストマッチでもあまりパットした成績が残せず、最後はハムストリングスを痛めこの7月、8月もあまり期待できそうに無い。代わりに急遽10番をつけてマクアリスターはプレスキックはいいのですが、まだまだ他のバックスとのコンビネーション熟成には時間が掛かりそう。

 またWingにシティベニ・シティバツが肩の脱臼から復帰してきますが、ジョー・ロコソコと共に昔のような切れ味鋭いあの得点力はまだ望めないかもしれません。Wing専門で期待したかったルディ・ウォルフは肩を手術する為当分復帰は期待出来ず、6月のテストマッチで途中から呼ばれたレリア・マサガは期待はずれに終わったため、ここは復帰組みの一人となるホセ・ギアーにがんばって欲しいものです。

 また得点力の問題で期待されたマアア・ノヌーもさすがにテストマッチレベルではあまり期待できないでしょう。ましてトライネーションともなると相手も世界最強メンバーになり、デフェンスのもろさのほうが心配されます。リチャード・カフイがこれまた肩を手術することになり今年も再び戦線離脱して、コンラッド・スミスも怪我気味、まして今度はイサイア・トエアバが今週になって左足を痛めていてもう崩壊寸前状態です。このためカバー要員としてジュニアオールブラックスからステファン・ブレッド(クルセイダーズ)、タマティ・エリソン(ハリケーンズ)、アンソニー・トゥイトゥバキ(ブルース)のバックス要員がスタンバイ状態になります。このあたりの人材に頼るようになるとオールブラックスのバックスは他とかなり見劣りすることになります。

 このバックスに関しては今年ぐらいから南アフリカやワラビーズのように若手の台頭を期待したいところです。この点に関しては確実にオールブラックスは劣勢状態でしょう。

 09’ 6月テストマッチ用オールブラックス

 フォワード(17人)

プロップ;
 トニー・ウッドコック、ニーミア・ティアラタ、ジョン・アフォア、ワイアット・クロケット、
OwenFranks(クルセイダーズ)

フッカー;
 アンドリュー・ホー、ケビン・メアラム、Aled de Malmanche(チーフス)

ロック;
 アイザック・ロス、ブラッド・ソーン、BrynEvans(ハリケーンズ)、
ジェイソン・イートン(ハリケーンズ)

フランカー;
 リチャード・マッコウ、ロドニー・ソイアロ、タネラウ・ラティマー、ジェロモ・カイノ、
キエラン・リード

 バックス(13人)

ハーフバック;
 ジミーコ-ワン、ブレンダン・レオナルド、ピリ・ウィープ

フライハーフ;
 ステファン・ドナルド、ルーク・マクアリスター

センター;
 イサイア・トエアバ、マアア・ノヌ、コンラッド・スミス、

ウィング;
 ジョー・ロコソコ、シティベニ・シティバツ、ホセ・ギアー(ハリケーンズ)

フルバック;
 ミルス・ムレアイーナ、コーリー・ジェーン

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