オールブラックスに取っては今年の決戦の場がやってきます。今度の南アフリカ戦は勝ったほうが全てを得ることが出来るゲームとグラハム・ヘンリーが例えています。
トライネーションのカップを保持する為にはオールブラックスはこのゲームと次のワラビーズ戦に4トライ以上とって得られるボーナスポイントを加えなければならず、ましてこのゲームでは南アフリカに7点差以上つけて勝つことで相手に1点のボーナスポイントを加えさせないことも必要になっています。
ちょっと難しそうな大きな壁となっていますが、無理なことはなさそうな感じです。先週のワラビーズが見せたゲーム内容以上のものがオールブラックスが出せたら4トライ以上とって、相手を封じ込めることが出来るかもしれません。
オールブラックスはそれに備え、苦しい台所事情にも関わらず攻撃態勢で挑みます。先発メンガーが発表されるまでは練習などでカーターが12番、ステファン・ドナルドが10番のポジションで行くように見られていましたが最終的にはカーターが10番でドナルドが12番という体制でまずは行くようです。
そして今年のテストマッチが始まる以前にリチャード・カフイを失い、前回のワラビーズ戦でコンラッド・スミスとルーク・マクアリスターを失ってから心配されていたセンターのポジションにはマアア・ノヌが落ち着きました。
彼はこれまでウェリントンやハリケーンズでコンラッド・スミスやそれ以前のタナ・ウーマンガがいないときにセンターのポジションに着いたことはたくさんあり、彼がオールブラックスデビューした03年の時にはセンターがポジションでした。こなせないことは全くないのですが、デフェンスだけが気になるところです。
オールブラックスは今年南アフリカでの2ゲームに惨敗していますが、今度のゲームはホームゲームで、カーターが出てきます。この点は誰もが認めるオールブラックスの強みです。まして南アフリカでボロボロだったキックボールに対する対応もステファン・ドナルドが12番に着くことによって先週のワラビーズのベリック・バーンズが見せたような存在になりえます。
これに対して南アフリカはフランシス・ステインをフルバックに戻してキックゲームを主体にすることを監督が言い切っています。カーターのキックボールに対する対応という面もあるでしょうがステインのロングで滞空時間の長いキックによってテリトリーを取りに来る戦法が伺えます。
オールブラックスはこれに対してジョー・ロコソコを依然ウィングに先発させていることが少し話題になっていますが、彼も南アフリカでの2戦で見せたような失態は犯さないでしょう。ボールキャッチもカウンターアタックへの対応、ポジショニング、早い動きの中でのボールハンドリング、パスキャッチなどはすでに改善されているはずです。
またフォワードではオールブラックスではNo.8にキエラン・リードを先発させベテランのロドニー・ソイアロをベンチに下げています。またその控えには今年のイタリア戦で手のひらを怪我して以来オールブラックス復帰となるアダム・トンプソンが18番には行っています。これによってロックの控えはいないことになります。恐らくジェロモ・カイノかキエラン・リードがロックのカバーに入るものと見られています。
この体制も攻撃型の頼れるものだと思います。先発フランカー陣3人に加えてソイアロ、アダム・トンプソン皆80分間走れて、ロックの役割も果たせ、そしてブレイクダウンに強い。特にトンプソンが出てきたときにはその活躍を期待してください。必ず彼はやってくれますよ。
南アフリカはこれに対してフォワードの変更は行わず来ます。先週のワラビーズ戦で散々な目にあったスクラムに対する対応も変更されないようです。恐らくこの点はワラビーズのフロントローより更に強力なオールブラックフロントですからこの点を攻撃の要にもって来るでしょう。
ただ南アフリカが強みを持ち、オールブラックスにとっては弱点に見られているラインアウトの勝負がこのゲームでどのようになるか?皆にアフリカは先週のワラビーズ戦でも見せたようにラインアウト後のドライビングモールは強力、そしてこのゲームでキックゲームになるとAB陣地の南アフリカラインアウトへの対応が焦点になって来るでしょう。
このゲームも恐らくゲーム開始のキックオフから激しいバトルが繰り広げられることが予想されます。オールブラックスは最初から全力でアタックに掛かっていくでしょう。皆さんもゲーム開始前からTV画面の前で正座して待っていてください。
オールブラックス
15.マリ・ムレアイーナ 14.ジョー・ロコソコ 13.マアア・ノヌ 12.ステファン・ドナルド
11.シティベニ・シティバツ 10.ダニエル・カーター 9.ジミー・コーワン
8.キエラン・リード 7.リチャード・マッコウ 6.ジェロモ・カイノ
5.アイザック・ロス 4.ブラッド・ソーン
3.オーウェン・フランクス 2.アンドリュー・ホー 1.トニー・ウッドコック
16.Aled de Malmanche 17.ジョン・アフォア 18.アダム・トンプソン
19.ロドニー・ソイアロ 20.ブレンダン・レオナルド 21.イサイア・トエアバ
22.コーリー・ジェーン
スプリングボックス
1.Tendai・Mtawarira 2.ビスマルク・デュプレス 3.ジョン・スミット(C)
4.バッキー・ボッサ 5.ビクター・マットフィールド
6.HeinrichBrussow 7.ジュアン・スミス 8.ピエアー・スピース
9.フォーリエ・デュプリーズ
10.モーネ・ステイン 12.ジーン・デ・ビリエー
11.ブライアン・ハバナ 13.ジャック・フォーリエ 14.オダワ・ングンガニ
15.フランシス・ステイン
16.ChiliboyRalepelle、17.Jannie du Plessis、
18.ダニエー・ロッソー 19.シャック・バーガー、20.リッキィー・ジャニュアリー
21.AdrianJacobs、22.ルーアン・ピエナー
2009年9月10日木曜日
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