今週の水曜日にオールブラックスは一日だけトレーニングに集まりました。そこで3人の補強要員が加えられましたが、フォワードにはオタゴからフランカーのアダム・トンプソンとロックのトム・ドネリーが、そしてバックスにカンタベリーのコリン・スレイドが呼ばれました。この3人はこのまま今週末の日曜日から始まる合宿に留まり、残り2ゲームとなるトライネーション用のオールブラックス選抜要員となりました。
これは前回のオールブラックスがオーストラリアと戦った際にすでにバックスではセンター要員のルーク・マクアリスターとコンラッド・スミスを失い、フォワードではロックのブライアン・エバンスを怪我で失っていることによる補給とキエラン・リードが怪我気味のところからアダム・トンプソンが呼ばれた形になりました。
この一日トレーニングではバックスの体型でやはりセンター二人を失ったことによりこれまでとは違うコンビが組まれたのですが、主力メンバーの組み合わせは9;ジミー・コ-ワン、10;ステファン・ドナルド、12;ダニエル・カーター、そして13;マアア・ノヌという体型で練習が行われたようです。これまでゲーム中にベンチからドナルドが出てきて12番に入り、10;カーター、12;ドナルドというのは見たことがあったのですが、先発から10;ドナルド、12;カーターというのは始めてになるでしょう。
しかし実は前回のオーストラリア戦でマクアリスターが後半途中でベンチに下がりドナルドが出て来たときにはカーターは12番のポジションに着いていたそうです。カーターはもともとカンタベリーでデビューしてからしばらくは12番のポジションがレギュラーポジションでした。今のマット・ギットウみたいな感じですから、12番も十分こなせます。そのデフェンスも強力です。なかなか面白いコンビネーションだと思います。
そしてこの際、怪我人が出た時用のバックアップ体型は9;ブレンダン・レオナルド、10;ステファン・ドナルド、11;ホセ・ギアー、12;イサイア・トエアバ、13;マアア・ノヌ、14;コーリー・ジェーン、15;コリン・スレイドと言う体型で練習がされたということです。
とにかく来週の火曜日には次の南アフリカ戦の先発メンバーが発表されます。その際10番は誰か?12番は誰か?そしてセンターには誰が入るか分かります。
このオールブラックスに選ばれたものたちは今週末からNZカップにはほとんど出てこないようになるのですが、NZ国内最高のラグビーリーグ戦は今年面白いものになっていると思います。特にこれまで弱小地区と言われていたチームが上位を占め、カンタベリー以外のスーパー14チームの中心大都市地区が下位に低迷して弱肉強食のシーズンになっています。
カンタベリーは選手層の厚さからカーターやマッコウなどのオールブラックスがいなくても今後首位を突っ走っていきそうですが、例年上位にいたワイカト、ノースハーバー、そしてオークランドなどは今後も苦しいシーズンになりそうです。
そして今年面白いところはサウスランドはもちろんですが、ベイ・オブ・プレンティーとマヌワツがどこまで上位に持ちこたえるか?今週のゲームから正念場になります。
その中でマヌワツは今年本当に台風の目になっていて面白い存在になっています。このチームを今年率いるキャプテンはまだ19歳のアーロン・クルーデン。ご存知のように彼は今年のジュニア・ラグビー・ワールド・チャンピオンシップ優勝時のキャプテンでもあり、最優秀選手でもあります。その勢いのままこのチームを率いて、そして10番のポジションで勝利に導く素晴らしいキック、アタックを毎週見せています。
先週のタラナキ戦では、最後の最後にセンターライン上から自ら選択したペナルティーキックをわずかに距離が足りず逆転勝利を逃しましたが、今後とも彼の働きは注目に値するでしょう。このまま怪我せずにシーズンを終えることが出来たらもしかしたらオールブラックスのヨーロッパ遠征には選抜されるかもしれません。私個人的にはそう見ています。彼は特に体格が大きい分けではないので世界的には通用しないかもしれませんが、そろそろニュージーランドもオーストラリアのジェームス・オコーナーのような次世代が出てきて欲しいときです。
2009年9月3日木曜日
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