2010年6月12日土曜日

ソニー・ビル・ウィリアムはオールブラックスになれるか?

 フランスのToulonでタナ・ウーマンガと共に活躍していたソニー・ビル・ウィリアムスがニュージーランドのラグビー協会と選手契約を結んだことが今ニュージーランドでは大きな話題になっています。

 彼はオールブラックスになりたいというドリームの為に、Toulonや他のヨーロッパのクラブチームからの多額な規約金(600万ドルと言われている)も蹴って、ニュージーランドに戻ってくることを決めました。そして今年から来年のワールドカップに向けニュージーランドのどこかのクラブに所属してオールブラックス入りを目指すことになります。

 これが今、マアア・ノヌの怪我によって不安になっている12番の人材不足を補うこと以上にオールブラックスのバックスが完璧なまでに強化されることへの期待もあいまって彼に大きな期待が寄せられている現状です。

 ソニービルはサモア出身の家系でオークランドに生まれ育ち、父親がラグビーリーグの選手だったことから子供の頃からラグビーリーグに親しみ、18歳になってオーストラリアのラグビーリーグ(ブルドッグ)にスカウトされ所属、その後ブルドッグで2004年デビュー、その年に新人賞を取って以来3年目から確実に実力と評価を上げて行きリーグ界のスーパースターとして捕らえられていました。そして2007年にブルドッグと250万ドルと言われるその当時では最高額の契約金で5年契約をしたにもかかわらず、18ヵ月後の2008年に突如、フランスのToulonへと移籍します。この際ブルドッグには何も伝えずフランスにたびっ立ったように報道され、ものすごい反響がオーストラリア、ニュージーランドであったのですが、サニービルはオールブラックスになるためリーグからオーストラリアで言うユニオン式のラグビーをするためにToulonからの引っこ抜きに乗ったようです。(その後ブルドッグにはToulonから違約金が支払われた)

 そしてその当時からToulonで監督も務めるようになったタナ・ウーマンガとの親交と共にニュージーランドのオールブラックス首脳陣とも連絡が水面下で取られるようになったようです。初年度はまだリーグスタイルからユニオンルールでのゲーム変更に慣れず派手な活躍は見られませんでしたが、昨年から今年に掛けてはTOP14の優勝争いにも大きく貢献できるようにユニオンルールにもすっかり慣れた様子が伺えます。そして昨年の11月にオールブラックスの北半球遠征の際に首脳陣との接触もあったようですが、今年のToulonとの契約を打ち切りニュージーランドに戻ってくることを決心したようです。グラハム・ヘンリーなどからも今年戻ってきて、今年の11月にはオールブラックスに入っていなければ来年のワールドカップには間に合わないとも指図があったと思われます。08年の時には監督もあまり彼には興味がなさそうな感じだったのが、今回のNZラグビーとの契約においては彼の身体能力から性格までも含めて大いに期待しているようです。

 ここですでに彼の今後のことが話題になっていて、彼がどこの地区協会に入るかが注目されています。マスコミは今季からタナ・ウーマンガが監督となり、親とパートナーが住むオークランドの南部地区;カウンティーズ・マヌカウかカンタベリーが獲得を目指しているということです。これまでToulonではイングランドのジョニー・ウィルキンソンが10番、そしてサニービルが12番と、サニービルもウィルキンソンの横でしっかり勉強してきたことを言っているように世間一般ではダニエル・カーターの横に入るべくカンタベリーへの所属が期待されています。

 これから来年に掛けてはこのサニービルがなにかと話題になることは必至でしょう。しかし彼の夢だけに掛けた行動が実を結ぶかどうか疑問視している人もたくさんいることは確かです。

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