オールブラックスは今回もウェ-ルズの攻撃を危なげなく退け2連勝としました。しかし最後にウェールズにはトライを許すこととなりましたが、前回とは違って今回はカーターのキックによる得点により突き放していくゲーム展開となりました。
ほとんど前後半その内容は先週のゲームと似た感じの展開となりました。ウェールズはまたもやボール所持率が高いゲーム運びで、時折ハイキックを使って陣地を奪う動きでしたが、先週とは違ってよりボールを持って細かく繋ぎながらしぶとく前進する姿が多く見られました。
最後の最後の78分にウェールズのその努力が実ってトライを一つ取りますが、それまでは前半からオールブラックス陣地に攻め込んでも硬いデフェンスに阻まれなかなか前進は出来ず、22mライン内までに入っても最終ラインを突破できず、またブレイクダウンでペナルティーを取ることは出来ず、先週と同じく先行でペナルティーキックでの3点をゲーム開始から3分でとった後は78分まで得点を挙げることが出来ないこととなりました。
ウェ-ルズが今回オールブラックスに得点を与えた原因は特にウェールズにとっては慣れない新タックルルールの影響も大きかったようです。またウェ-ルズのデフェンスは今回も硬いラインを引きますが、オールブラックスのアタックのほうがフォーワードでもバックスでもその隙間を付くのが早くて、強い。それを止めに入るタックルにどうしても無理が出てくる感じ。またウェールズのアタックはABのデフェンスラインの前で突破口が見つからず左右にボールを回しながら右往左往する感じでボール所持率は上がるけど得点には繋がらない。ラインに突っ込んでいってもノックオンやパスが繋がらずABにボールをABに奪われる結果となりました。
ABの速い展開を止める為に犯した無理なタックルやブレイクダウンでのペナルティーでカーターにキックチャンスを与えることになります。前半に2回、後半入って3本のペナルティーキックの得点でオールブラックスはウェールズに対し後半54分には22-3と引き離すこととなりました。
今回オールブラックスはこのようにトライを取りに行くよりキックで得点を重ねる結果になったのもウェールズのデフェンスが硬かったこともありますが、前回のゲームよりジミー・コーワンからボールが出されるのがフォワードに多く見られ、またラインアウトからローリングモールで前進することが見られるのはなんだかこの先のトライネーションを睨んだ戦術もあったかもしれません。とにかくこのフォワードがラインブレイク、また前進していく際に相手がペナルティーを犯すのですぐさま3点を取ることになり、またウェールズのアタックも前回の反省からかあまりキックボールをあげることが無くてABのバックスにボールが回る機会が少なかったように思えました。
それでも前半唯一のABのトライは最後はコーリー・ジェーンが鮮やかにトライをきめるのですが、このバックスに最後ボールが展開されるまでの18回ぐらい続いたセンターラインからの連続アタックはリチャード・マッコウを中心とした主にフォワードによる前進でした。
後半55分過ぎには得点差も19点(22-3)と開いた後ABもベンチから控えを続々と投入していきますが、ゲーム内容も少し荒れたものになって行きます。ウェールズはそれでもゲーム終了時間に掛けてそのアタックがゴールラインにどんどん近づいていきます。
68分にウェールズが手にしたボールを自陣からなだれ込むように運び出し、AB陣地22m内に入ってすぐさまゴールライン5mまでやってくると12;JamieRobertsがラインブレイクしてゴールラインに突っ込みますが、これをザック・ギルフォードが身を挺してRobertsの体を抱えるようなタックル。Robertsはゴールライン上で仰向けになるよう倒されトライに至らない。
それでもウェールズの攻撃はあきらめずにABゴールラインに向かってきます。もう一度ゴールライン上まで突っ込んでボールを前にこぼしてトライが取れなかった後、AB陣地22mライン上のラインアウトから攻め直し。ゴールライン上で硬く閉ざしたABのデフェンス前にボールを右に左に振り分けます。そしてやっと78分にバックスへの早いボール回しにABのデフェンスも隙間が出来てJamieRobertsがトライをあげます。このトライはウェールズにとって2006年以来のオールブラックスから奪ったトライとなりました。
この後、ウェ-ルズの喜ぶ間を付くようにカーターに代わって入った新人のアーロン・クルーデンがキック&チェイスの個人技でオールブラックスとして初トライを取っています。
オールブラックス 29-10 ウェールズ (前半13-3)
2010年6月27日日曜日
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